実録!30代でブラック企業を脱出した生身の体験ブログ!
飲食やアパレル、美容師などのサービス業をやっているとシフト勤務になるため、冠婚葬祭が土日だったりすると「休みにくい」という事態が発生します。
休みにくいのならまだしも、休めない、休暇申請が許可されないという会社も存在します。
正直に言います。
その会社、将来性のないとんでもないブラック企業です!
冠婚葬祭で会社を休むのは法的にはどうなっているのか?
これ、法律上休ませなければいけないという規定は一切ありません。
社員が、
「明日、葬式なので休みます」
「友人の結婚式なので、○月☓日休ませて下さい」
といった申請を受けても、法律の面から休暇を取らせなければならないといった規定はないのですね。
ですが常識的にモラルや慣習の面からも、就業規則で冠婚葬祭の休暇を認めている会社がほとんど。そしてそれを就業規則や最初の契約で打ち出しているのです。
厚生労働省の就業規則のフォーマットにもあるように、強制ではなくてもこういった形で予め決まっている会社がほとんどです。
ただ、慶弔休暇を有給で処理するケースと、慶弔休暇を無給(有給が発生してない場合)で処理するケースがあるので、それは会社によると言えそうです。
問題は、冠婚葬祭を取得したいのに会社側が突っぱねた場合。もしくは非常に取りにくいような状態の会社。
この種の話は、ブラックなサービス業ほどよく起こる話です。
これは私自身の体験談。
実際には、結婚式の1次会だけ顔を出し、その後トンボ返りで即座に会社に戻ったのですが・・・。
大抵の場合、結婚式は一般企業が休日の日曜日に行われるものです。最近では招待客の受けが良いということで土曜日にやる方も多いようですが、いずれにせよ土日のどちらかに開催するの普通。
えてしてサービス業についている人の場合、週末が仕事の繁忙期になるため土日に休日の申請が出しにくかったりするのです。
上司にあらかじめ言っておいても、直前になって予約が増えたり、欠員が生じたりすると余計休みにくいのです。
場合によっては、一ヶ月以上前から言っておいたにも関わらず、上司が忘れてしまっている事もある。普通に出勤のシフトが組まれているのです。
「すいません。ここ、前から言っていたように友人の結婚式で・・・」
など言おうものなら、
「マジで!お前そんな事言ってたっけ!?」
などの反応をされたりするのです。
挙句には、
「俺も昔、冠婚葬祭で休めなかったんだよね~」
などと言い始め、
「なんとかならないかなあ」
とウダウダ言われる始末。
あまりにもしつこいので、
「披露宴だけは出席を約束しているので、それが終わり次第、お店に戻ります。」
こういった事を言わざるを得なかったのです。
結婚式の後に、仕事が控えているのって精神的に結構しんどいです。
まず酒が飲めません。披露宴がだいたい日中に行われるのですが、その後の夜の業務の事を考えると酒を飲むことができないのです。
まして飲むと顔に出る人ならなおさらです。
更に一緒に参加し、久々に顔を合わせた旧友達がみんな揃って2次会に移動している中、自分は帰るという悲惨さも追い打ちをかけます。
しかも帰る理由が遠方だからとかではなく、「仕事のため」にです。
結婚式の後に仕事が控えているなどと恥ずかしくて言えないのですね。
本来まともな会社であれば普通に慶弔休暇が取れたものの、やむにやまれず休暇が取れないために戻るのです。
その瞬間、
「なんでこんな会社で働いているんだろう」
こんな疑問を感じざるを得ません。
しかもこの話には続きがあります。
夜の業務のために職場に戻ったわけですが、よりによって日中が営業で予約が殺到し、かなり忙しかったようです。
「おまえのおかげで休憩もまともに取れなかったよ。」
上司にこんな嫌味を言われたのですね。
そしてさらには、この上司、夜の営業が落ち着いたのを見計らって早々と上がっていきましたね。
まるで俺はランチを一人で頑張ったんだとでも言わんばかりに、当然の権利のように帰って行きました。
当時は新卒だったということもあり、それが社会人たるものなのだと漠然と理解してましたが、今から振り返ってみるとかなりおかしい話です。
異常です。
これもありました。
12月の繁忙期に、嫁の父親が亡くなった時の事です。
職種は飲食店だったのですが、12月の月末さらには週末という戦争のような状態の時。
突発的な亡くなり方だったので、全くの予想も何もない状態だったのですが、この時は休暇の申請を出せるような状態もくそもありませんでした。
人手が不足しており、私が休むとお店を閉める必要性が生じていたのですね。
念のため、上司に休暇の願いを出しましたが、
「そんなの無理に決まってるだろ!もっと早くいえよ!」
と怒鳴られる始末。
だいたい、葬式の予定なんぞは立てられるはずもなく、「人の死を早く言えとか、こいつ何言ってんだ?」と疑問付がわきましたね。
やむなく葬式は欠席になったわけですが、嫁からは非難轟々でした。
「あなたが仕事が忙しくてこれないなんて身内に話せないから」
などと罵られ(当然です)、非常に惨めな思いをしたし、嫁自身にも恥を書かせたのを覚えています。
冠婚葬祭で休日が取れない会社は何かしらの不備を抱えている異常な会社だと断言できます。
こんな会社を退職した今でこそ、この異常性を客観視できますが、当時はそれでも仕事を優先するのが普通だと思っていました。
上司も同僚も同じように冠婚葬祭で休んでいなかったからです。
むしろそれが当たり前で、そういった多忙な中でやっている事がやりがいがあることだと会社からも刷り込まれていたのです。
おかしい事に気づいたのは、会社を辞めてから。
転職後に前の会社では冠婚葬祭で休めなかった話をした時に、みんな周囲の人間がドン引きでしたね。
「うそだ。冗談でしょ?」
こんな事を言われるぐらい、おかしい環境にいたんだと改めて実感しました。
サービス業って、お客さんを対面に接客しもてなす仕事です。
いえば、人に喜んでもらい満足させ、また来てもらう仕事。
にも関わらず会社が人を大切にしないなんて本末転倒も極まりない話です。
従業員を大切にできないのに、お客様だけ都合よく大切にするなんて出来るはずがありません。どこかで必ずボロが出ます。
その証拠に私が勤めた「結婚式」も「葬式」も休めなかった会社、今は跡形もなくありません。
なぜ倒産したのか?考える余地もありませんね。
冠婚葬祭もまともに休ませないで、馬車馬のように働かせる会社に将来性なんてあるはずがないです。
今は退職しましたが、もっと早く辞めればよかったと痛感しています。
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