実録!30代でブラック企業を脱出した生身の体験ブログ!
ブラック企業が社員を洗脳する手順は驚くほど宗教的です。
人が感じる弱みや、触れられたくない部分を先回りして、的確に答える。
まるで、
「お前の考えは何でも熟知している。」
とでも言わん態度にでて、社員に、
「この人(会社)の前では、何も隠せない」
といった絶対的な帰依の存在として洗脳していく。
まるでカルト宗教団体とも言えるブラック企業の洗脳手順を公開します。
目次
まるで会社や経営者を絶対崇拝するかのような教育が日々繰り返される。
カルト宗教が教祖を崇拝するのに対して、ブラック企業では会社が考案した「サービス」や「商品」を絶対視させるのです。厳密に言えばそれを考案した経営者。
よく行われるのが自社のブランドを構築し、それに対して信じて疑わない姿勢を育む点。
ブランドを構築してきた経営者の身の上話しや会社の沿革を絡めることで、社会的な存在感を社員にアピールしていく。
あたかも、
のような形を作り上げ、その一員に携われていることは幸せなことだと植え付けていく。
多くの社会人は最初、明確な思想や将来のビジョンなどはハッキリと持っていないのが普通。まして、新卒や20代の社会経験の少ない若者であれば尚更のこと。
限りなく真っ白な人材を積極的に収集し、あたかも明確なビジョンを持っているかのようなブラック企業が色をつけていくのです。
誰かの考えに乗っかる事は、ある意味で「楽」です。
社会経験に疎い新人ほど自分で試行錯誤を繰り返すことは、大変さを伴うため、「とりあえずこの人の考えに乗っておこう」となってしまう。
ここで崇拝が完了する。
本来、普通に考えれば「おかしい」と感じる事でも、組織・会社全体で行う事で「正当な事」と心に植え付けていく。
これは集団心理を巧みに利用した方法で、
「みんなやっていることだから、おかしいと感じるのは自分の気のせい」
と錯誤する人間の心理につけこんだ方法です。
こんな図式が成り立ち、会社の利益を上げるという大義の前では、普通考えたらおかしい事を平然とやってのけてしまうのです。
こういった本来、集団の外にいればおかしいと気づくことを、おかしいと感じながらも流されてやってしまうのですね。
更にその意識を、「おかしい」から「普通の事」へと誤認識させるかのような事が巧みに会社組織では行われていく。
・逆に反抗的な態度を取る人間はみんなの前で吊るし上げ低評価
こういった行動をあからさまにみせ、本来であれば間違った行動を「間違っていない行動」へと変貌させていくのです。
「みんなやっている」という状態は、心理的なプレッシャーを受けます。
みんなやっているのに、自分だけやらないとよほどの信念をもっている人でもない限り、強烈な疎外感を感じるのです。
また集団心理のなかでは人は暗示にかかりやすくなると言われています。周りの人間の心理状態が感染しやすくなるからです。
パニック状態に陥ると、みんなと同じ行動をとってしまうというのと同じです。
⇒ブラックな会社にマインドコントロールされるまでの手順を公開
ブラック企業で拘束時間が短い。こんな会社はまず存在しません。どこもかしこもブラックと名のつく会社は長時間労働が日常化しています。
これはサービス残業・低賃金で体よく社員を使い倒せるからという理由ももちろんありますが、それ以上に「外部からの情報を遮断する事」が大きな理由になっています。
同じ価値観、同じ考え方の人間同士が長い時間携わっていれば、必然的に単一の価値観だけが伸びていきます。
休日もない、家に帰れば寝るだけという状態では、友人や家族と合う機会も減り外部の情報に触れるチャンスを失います。
これはカルト宗教でいうところの「隔離」です。
信者を日常の世界から引き離すために、合宿所に入れたり、施設に閉じ込めるなどして外部の情報から遮断していくアレです。
一昔前に企業が新入社員研修で合宿をくみ、スマホやタブレットを社員から一時的に取り上げて話題になるニュースがありました。
これも外部からの情報を遮断するために行った「隔離」行為と断言できます。
洗脳の手順では、偏った価値観の中に閉じ込め続けあたかもそれが日常の事のように錯覚させれば、無理難題を受け入れさせることが簡単になる。
長時間拘束=会社にずっといる状態=隔離
社内以外の価値観を育ませないために、こういった図式を作り上げていき洗脳の下地を築いていくのです。
また長時間労働は異常な「疲労感」を生み出します。
そして人は極端な疲れを感じると、何もやる気が起きなくなり、反骨心を失います。
度重なる尋問に疲れ果て、やってもいないのに自白してしまうなんていうドラマのワンシーンがありますが、これは疲労から反抗する気力が失せてしまった典型例です。
それが発展すると、何も考えられない状態に陥る。
疲労が過ぎて、頭の中が真っ白になるのです。
分かりやすい例でいうと、100メートルを全速力で走った後に、難しい数学の問題を解く姿をイメージして下さい。
疲労でしばらく何も考えられず、頭の中は真っ白の状態なはずです。
ブラック企業が長時間拘束する一番の理由はこの「頭の中は真っ白」で何も反抗する気になれないという状態を作り出すことと言えます。
あなたは不安と恐怖の明確な違いがわかりますか?
恐怖とは目の前に対象となる存在がいる事です。その存在がいるが故に恐いと感じますが、消え去れば恐怖心も同時に消えていく。
要は実態がはっきり分かっている具体的なモノ。
それに対して、
不安とは漠然としたものです。
自分を脅かすような事が起こるのではないか?
良くない自体に発展するのではないか?
といった具合で、その矛先は将来に向けて感じている。
実態が無いために、なかなか悩みを晴らすことができない上、不明確な部分が多く具体的な解決法が見つかりにくいのです。
えてして不安を解決する方法は、表面的な解決法ではなく、精神的な内面を改善することで解決することが多い。
ブラック企業は不安の解決法が精神に依拠している部分を利用します。
仕事を辞めたら生活ができない、なかなか次が決まるものではない、自分には能力がない、こんな漠然とした人間の不安を煽りまくる。
・結局どこの会社に行っても変わらない
・どこの会社も給料は安く大差ない
表面的な部分を変えたところでなかなか解決が図れるわけではない。だったらもっと内面を磨こう。うちで頑張ろうという方向に持っていく。
将来という漠然という不安を打ち消すのは、今の自分を成長させる事と納得させる。
ソフト(仕事)をいくら変えても、自分(ハード)を変えなければ不安は拭えないという方向に持っていき、結果、自社組織に依存させていくのです。
カルト団体が、「うちから脱退するとあなたは不幸になる。バチが当たる。悪魔が降臨する。」というのと非常に似ています。
会社が利益追求団体である以上は儲ける事が一番。厳しいこのご時世を生き残るためには、必要な考えではあるのでしょう。
しかしブラック企業の場合は、経営者(幹部)のみが儲かっていて末端の社員は貧しいのが普通。
カルト宗教では、信者にお布施を収めさせます。
ブラック企業では、信者(社員)を長時間拘束・安月給というお布施を収めさせる事で、上層部だけが潤っている。
この場合でも「売上が全てだ!」というようないやらしい事は一切言わない。
・サービスを通じて日本一社会奉仕ができる会社を目指す
などのようなたいそれた事を掲げる事で拝金主義的なニュアンスはかき消します。
まるで「あなたの幸せのため」といって高額な壺や数珠を買わせるカルト宗教に似ています。
壺や数珠が、安月給・長時間サービス残業に置き換わっただけ。
ブラック企業の洗脳の手順をカルト宗教とのからみで書きました。
ブラック企業がなぜこんな事をするのかを一言でいえば、
自社に都合よく利用するために行っている
に尽きます。
その証拠に、一旦ブラック企業から抜け出すと、
「なぜ私はあんな環境でやっていたのか?なぜあんなおかしいことを平然とやっていたのか?」
と我に帰る人ばかり。
忘れないで下さい。
多くのブラック企業の経営者がいう、「あなたはどこに行っても通用しない」といったニュアンスの事は、
全て幻想でしかありません。
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